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『家族手当』は会社からいただいておりますでしょうか。実は家族に助かる『福利厚生制度』の一つですが、将来なくなってしまう可能性があります。
今後は働き方改革の影響で、『同一労働同一賃金』が企業に求められていることで、廃止または見直しされていく時代へと方針が変わりそうだからです。
本記事では、家族手当の現状から今後の廃止の流れまで4つポイントにて紹介させていただきます。特にお子さんが多くいらっしゃる方には、リスクを伴うお話です。
読み終われば、資産確保する重要性について改めて理解いただけると思いますがので、ご参考にしていただければ嬉しいです。
➡️【知らないと損】年収1,000万の手取り額の真実(生活水準の考え方)
この記事のポイント!!
- 『家族手当の現状を知りたい』
- 『手当制度の導入率と金額規模』
- 『家族手当廃止・見直しの理由』
- 『今後の廃止の流れ』
【家族手当廃止の理由】成果主義の手当制度は今後は無関係になる
目次
時代というのは、変化する者。働き方が変われば給料制度も変わる。時代と共に評価や手当に対する考え方について対応していくことが必要です。
『配偶者の働き方に中立的な制度』厚生労働省にて
➡️「配偶者手当」の在り方の検討に向けて
①家族手当の廃止・見直しされてしまう現状
家族手当の現状
家族手当は、配偶者や子供など、養うべき家族がいる場合に会社からもらえる手当を指します。
単身世帯と比べて生活や養育などに多くの金銭的負担がかかることで、安心して働き続けてもらうためです。
『住宅手当』も同様に法律で定めているわけではありませんので、企業独自の基準として定めてます。
家族手当は、日本独自の仕組みであり、欧米で手当はほとんどなく、世界でも珍しい仕組みとなってます。
従い、以下主な内容にて独自で定めているケースがあります。
- 一緒に生活している両親についても条件を満たせば支給
- 一時的に別居している場合に支給
- 子供は18歳以下など年齢で定めているケース
- 家族の収入額とした所得税の配偶者控除や社会保険の被扶養者など
②家族手当の手当制度はどのくらい導入されているのでしょうか。
人事院の調査(平成31年)によりますと、家族手当制度を導入しているのは、全体の約70%以上です。
従業員数500人以上・100人以下でも約7割以上が導入している為、大中小関係なく、必要な手当として定めらています。
ただ、年々減少しており家族手当を出さない企業が多くなってます。「東京都の中小企業賃金・退職金事情」によれば家族手当を支給する企業は以下。
昭和57年 83%
平成12年 75%
平成26年:58%
東京都の『中小企業』などITベンチャーが増えたことで時代の変化に対応して家族手当の取りやめを検討する会社も見られてます。
家族手当の金額は大企業で約2万円
家族手当は、大企業ほど多くもらえる傾向があります。従業員数が1000人以上の大企業では従業員1人あたり平均2万円以上がもらえることになります。
従業員数 | 家族手当平均支給額 |
1000人以上 | 2万1,671円 |
300〜999人 | 1万7,674円 |
100〜299人 | 1万5,439円 |
30〜99人 | 1万2,180円 |
参考:「平成29年就労概況賃金制度」
③家族手当を廃止・見直しの理由
大正時代から導入企業が増え、家族手当の支給を民間企業に義務付けるまでいた時代から変わりつつあります。
✔︎①時代に合わせた変化
現在のライフスタイルは多様化しており、従来の男性がその世帯を維持するシングルインカムが廃れ、多くの人が共稼ぎを選択してダブルインカム主流となりました。
周りの方もほとんどが、共働きされているかと思います。また、生涯独身の増加も増えていることで家族手当を受け取ることができない現状なのです。
そのことから不公平感、不利益を感じる原因にもなる方も多いようです。
✔︎②仕事と関係ない支給制度
家族手配を仕事した結果の対価ではなく、固定で支給される制度です。
子供がいることで家族手当が1万円支給される為、いくら家族保障といっても不公平に感じる方が多いのです。
会社は利益を追求する場。評価の高い人に給与を上げ、給与の成果主義移行に伴い、家族手当、住宅手当などの手当てを廃止する企業の動きが活発になっています。
✔︎③配偶者控除の改正による影響
配偶者控除は、配偶者控除とは所得税法上の控除対象配偶者がいる場合に、一定の金額の所得控除が受けられるもの。
配偶者控除の壁があることで働く量をセーブする女性も多く、控除額の引き上げとなったことで、近年では年収が扶養の条件を超える女性が増加。家族手当の対象を103万円としていた企業は根拠がなくなってきています。
④家族手当のを廃止の流れ
最近では、全体の15%以上は見直しを検討されてます。
手配を廃止:24%
手配額の減額:20%
その他、未定:56%
『同一労働同一賃金』の施行は、家族手当を見直す良いタイミングであることから、各企業が見直す傾向があることも事実です。
一方的に就業規則を変更することは、従業員に不利益になる形で企業側が全員の合意がない限り原則として認められません。
反対される可能性も高いことから、ライフスタイルが大きく変化している内容の事実を説明することが必要になっていきます。
①【代替案を検討】
ポイント①子供に対する手当に振り返る
配偶者に対してのみ廃止を実施し、子供に対する手当を増額させる方法です。
少子化対策の面からも、共稼ぎ家族にも配偶者手当を廃止しても、子供に対する手当が増えることは受け入れやすい考え方です。
トヨタ自動車では、2021年までに扶養配偶者へ月1万9500円を廃止し、子供1人当たり月5000円→手当をなんと2万円に増額です!!
ポイント②基本給又はライフプランに吸収する
現在支給している手当を基本給やライフプラン費用に吸収する。支給総額で現状を変わらない為、最も受け入れやすい調整かと思われます。
②【家族手当の廃止】
家族手当を完全に廃止するとケースもあります。毎月、1、2万円が来年度からなくなります。と言うのは、社員から考えるととても大きな誤算です。
労使での話し合いや経営陣からの説明などが必須です。納得してもらうための合理的な理由が必要です。
- 『経過措置』として数年かけて段階的に減額
- 完全な成果主義の移行となった場合のタイミングで廃止
- 全社員共有の補填費用とする(家族手当の原資)
一言
現代は、女性の社会進出やライフスタイルの多様化などを受け、多くの人が共稼ぎを選択してダブルインカム主流となっております。
- 『家族手当の現状を知りたい』
➡️日本独自の制度であり、欧米で実施していな制度。
- 『手当制度の導入率と金額規模』
➡️全体の約70%以上であるが、東京都では成果主義に共ない家族手当がない。
- 『家族手当廃止・見直しの理由』
➡️評価での支払いでないので、不公平感、不利益を感じる原因。
- 『今後の廃止の流れ』
➡️『同一労働同一賃金』の施行は、家族手当を見直す傾向が強くなっていく。
年収による手取りが年々減ってきており、社会保険料の増加に伴い、時代は変化してます。
『住宅手当』や『家族手当』を当てにせずに、基本給のもとでに計画を立て、自ら資産形成できる仕組みを作ることが大切ですね。
本日もありがとうございました。
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