資産を確保するために我が家の家計事情や節税対策の情報発信。そして旅行専門学校を4年通っていた経験から旅行プランもたまに提供。よろしくお願い致します。
この記事でわかる解決できる悩み!!
- iDeCo改めて認識したい方
- 老後資産を加速したい方
- 改正内容について知りたい方
今回は『今後の老後資金計画』というテーマでお送りしたいと思います。
非課税制度活用して投資信託を有利に運用できる『確定拠出年金』ですが、せっかく非課税枠に対し、掛金が少ないと悩まれている方はおりませんでしょうか。
実は、この記事で紹介する『企業型DC』に加入されている方は、誰でも戦略を考えれば資産加速することができます。
なぜなら、2022年10月以降の施行に向けiDeCoに関する法改正の内容は、会社に『確定拠出年金(DC)の制度』と合わせて選択肢が広がるものとなっています。
つまり、サラリーマンでもiDeCoに加入しやすくなりましたので、対象者は非課税での運用が増える可能性があるということです。
本記事では、改正となるメリットとマッチング拠出制度のある企業についても選択制による対策方法について記載しましたので、老後資金を増やすことできる入口戦略について解説させていただきます。
自分の老後資産づくりにこれまで以上に活かすことができるようになりますので、企業型DCに加入の方・加入されていない方でもぜひご参考にしてください。
(次回は、出口戦略についても解説できればと思っております。)
➡️給与手取りを増やした方へ!住民税の仕組みと税制優遇の知識を把握
『企業型DCとiDeCo併用化へ』誰でもできる資産加速(入口戦略)
目次
確定拠出年金の基本の考え方は、毎月の掛金を『確定拠出年金内の自分の口座』で受けとり、60歳以降にはじめて自分のお金になるかたちです。
現状の内容を説明させていただき、改定内容と戦略改善方法について解説させて頂きます。
- 確定拠出年金
(iDeCo・企業型DC)種類と上限額 - iDeCo 2022年
(企業型DC拡大の魅力) - ✔️①マッチング拠出を実施していない企業
- ✔️②マッチング拠出を実施している企業
(選択制)
確定拠出年金(iDeCo・企業型DC)の種類と上限額
確定拠出年金は「iDeCo」と「企業型DC」の二つ種類があること。年々加入者は増加傾向。
- iDeCo(個人型確定拠出年金)約200万人
(2020年、対前年比29%増加) - 企業型DC(企業型確定拠出年金)約750万人
(毎年、5%ずつ増加)
(出典: 厚生労働省HP確定拠出年金の施行状況2021年3月31日時点)
iDeCo (個人型) |
企業型DC | |
加入対象者 | 20歳以上60未満 | 導入企業 (60歳未満) |
掛金 | 本人 | 企業 |
運用商品の選択 | 金融機関 | 企業が取引している金融機関 |
口座管理費用 | 本人負担 | 企業負担 |
対象者 | 自営業、加入者 | 会社員 |
『iDeCo』の場合は自分の意志で決めて金融機関(口座)を選び直接契約します。
『企業拠出』の中には最近、ITベンチャー企業には取り入れてることが多く「選択制」という制度があります。
- 『確定拠出年金』の掛金にする
(今後老後資金) - 『給料』として先に受け取る
『給料』として先に受け取ることも可能なのです。
『確定拠出年金』に加入すると減税になりますが、所得税の対象外になるので所得控除とは無関係になり、年末調整の対応も必要ないことになります。
マッチング拠出について
『企業拠出掛金』の基本にプラスして『マッチング拠出』というは加入者が自分の給与からも掛金を出すことも可能な制度です。
(会社による制度)
手取り収入から掛金を出すので1年間の総額が全額所得控除の対象になります。加入者が年末調整で申告する必要があるかというと、これも基本は必要なしです。
【全額所得控除】とは?
例:(所得税率20%)の場合の方
年間掛金1万円✖️12ヶ月=12万円
年間控除額12万円
年間節税効果3万6,000円
12万円✖️(20%所得税率+10%住民税率)=3万6,000円
掛金上限額の整理について
※出典:厚生労働省HP
上限は下記にまとめてました。
【iDeCoの上限】
iDeCo | 上限額 |
自営業 | 6万8,000円 (第1被保険者) |
会社員※ | 2万3,000円 (会社に企業年金がない) |
2万0,000円 (企業型DCのみ加入) |
|
1万2,000円 (企業型DCと厚生年金基金などに加入) |
|
公務員 | 1万2,000円 |
専業主婦 | 2万3,000円 (第3被保険者) |
※企業型確定拠出年金(企業型DC)に加入されている方が、iDeCoに併用して加入できる場合は、上限額決まってます。
(会社員・公務員:第2被保険者)
【企業型DCの上限】
企業型DC | 上限額 |
退職一時金のみ | 5万5,000円 |
中小企業退職金共済のみ | 5万5,000円 |
確定給付企業年金(DB)併用 | 2万7,500円 |
厚生年金基金併用 | 2万7,500円 |
企業型確定拠出年金(企業型DC)と、「退職一時金」+「厚生年金基金」など、すべて併用しているという場合には、月額27,500円(年額330,000円)となります。
- 企業型DCが導入されている会社
➡️月額2万円(年間24万円)
例❶会社掛金が月額1万円の場合(iDeCoは月額2万円)
例❷会社掛金が月額4万円の場合(iDeCoは月額1.5万円) - 企業型DCに加えて確定給付企業年金も導入されている会社
➡️月額1.2万円(年間14.4万円)
iDeCo加入者の平均積立額は、自営業(第1被保険者)も含め1万円〜2万円がほとんどらしいですね。
※確定給付企業年金(DB)・・もらえる金額決まっている企業年金
(企業は約束した金額を支払わなくてはなりません)
iDeCo 2022年(企業型DC拡大の魅力)
『iDeCo』に同時加入ができない実態
そもそも企業型DC加入者が、iDeCoに加入するには条件があることはご存知でしたでしょうか。
- 企業型DCに加入されていない方がiDeCoに加入しているケース
- 企業型DCに加入されている方がiDeCoに加入しているケース
- 企業型DCに加入されている方がiDeCoに加入していないケース
みなさんはどれに当てはまるでしょうか。
①フリーランス
(個人事業主)・公務員・専業主婦・会社員
②会社員
③会社員
上限額は変動しますが職業別で比べるとこんな感じです。
企業型DC加入者の場合、『会社の掛金が少なければ』掛金の余剰枠がまだあるので『iDeCoを活用したい』という方もいると思います。
ただし、iDeCoに加入するにはこれまでは90%不可能に近かったのです。
企業型DC加入者がiDeCoにも加入する際には、以下条件が必要です。
- 企業型DCで『マッチング拠出』を実施していない
- 会社が企業型DCの掛金上限金額をiDeCoの掛金上限分引き下げる対応
- ②規約変更を、労使合意する
上記条件をクリアして、企業型DCとiDeCoに同時に加入できることになります。
企業型DCを導入している約3万8,000事業所のうちの実は6.5%だけなんです。
(出典:厚生労働省調、2021年3月末)つまり、企業型DC加入者はiDeCoの同時加入ができていないのが現状なのです。
そして今回の改正でこの制約が撤廃されたことで、同時加入できるようになるということになります。
しかし、マッチング拠出を実施している企業と実施していない企業では、掛金の考え方が違ってきますので、次の章で分けて解説させて頂ければと思います。
✔️①マッチング拠出を実施していない企業
企業型DCでマッチング拠出を実施していないほとんどの方がiDeCoの同時加入ができるようになります。
各上限が決まっているため、iDeCoの同時加入ができない場合もあります。
- 企業型DCの5.5万円
(確定給付企業年金がない場合) - 2.75万円
(確定給付企業年金がある場合)
ただ、会社掛金がMAXに該当するの方はほんの数%のようですから、マッチング拠出制度のない方は、iDeCoの同時加入はできるようになると思われます。
✔️②マッチング拠出を実施している企業(選択制)
マッチング拠出がある企業型DCに加入している場合でも、今回の改正によりiDeCoの同時加入が『選択』できるようになります。
つまり、どちらかを選ぶことになります。
出典:第9回社会保障審議会企業年金・個人年金部会 資料1
『マッチング拠出』と『iDeCo』の選択制
『選択制』となりますので、会社掛金によっては実は企業型DCでのマッチング拠出をしたほうが良い場合があります。
まず下記表を参照ください。
企業型DCでマッチング拠出 | iDeCo同時加入 | |
掛金の上限 | 最大2.75万円 (1.87万円) |
最大2万円 (1.2万円) |
口座管理料 | 会社負担 | 本人負担 |
管理する口座の数 | 1つ | 企業DCと合わせ2つ |
運用商品 | 会社のプランで提示 | iDeCoの契約先金融機関 |
比較表でわかるようにマッチング拠出の方がいいかんじしませんか。
- マッチング拠出は会社掛金に自分が上乗せする企業型DCの口座1つ
- 口座管理料も一般的には会社が負担
iDeCoを開設することで、運用商品の選択性が広がりますが、運用管理の手間が発生しますので2つの口座の管理となり、口座管理料も発生してしまうです。
実は「会社掛金」で決まる!!
一方、マッチング拠出のデメリットは、掛金が少なる場合があります。
会社掛金を超えてはいけないというルールがあるので、特に若い社員の方は会社掛金が少ないため、積立できる額が非常に小さくなってしまうのです。
手数料を払い・自分が投資したいファンドを選びたい方は、『iDeCo』を選択することも考えられます。
会社掛金がどれくらい少ないとiDeCoを利用したほういい?
下記の表は、会社積立額のiDeCoとマッチング拠出の上限額を表してます。
iDeCoの場合 | マッチングの場合 | ||
会社積立額 | 0〜3.5万円 | 2.0万円 (1.2万円) |
会社の積立額と同額まで |
3.5〜5.5万円 | 5.5万円 (2.75万円)(会社の積立額) |
※確定給付企業年金に加入している人の場合は( )内の金額になります。
基本的に積立額の上限の以下低い方になります。
- iDeCoが2.0万円(1.2万円)以下、マッチング拠出の場合は会社の積立額以下
- 会社積立額と自分の積立額の合計が5.5万円
(2.75万円)
そして、iDeCoの口座管理手数料が以下かかります。
- iDeCoは加入時に約3,000円
- 継続して年間2,052円
(安いネット証券でも)
iDeCoの場合は口座管理料の毎年負担するデメリットもありますので、その分を考慮した下記金額が個人の推定です。
- 企業型DCのみ導入の会社の場合で会社掛金1.8万円前後あたり
- 確定給付企業年金も導入している会社の場合は1万円前後あたり
まずは優遇制度をどのくらい活かせるかだと思いますので、最悪、掛金が上がったり、不便と感じたなら、また企業型DCのみ管理(変更)も可能です。
企業型DCの拠出額が上限を振り切ってしまった場合は、iDeCoの掛金を減額する手続きが必要になります。
国民年金基金連合会と企業型DCの個人口座管理を行っている会社側がデータ連携して、iDeCoの掛金を減額する調整を行うことになります。
iDeCoの場合、掛金拠出しないまま残高を保有するだけでも支払う口座管理手数料を最低でも年間792円継続支払う必要あるので、ご注意を。
(参考)「選択型DC」はiDeCo同時加入メリットがない
『選択型DC』加入者についても、iDeCoの同時加入が可能となりますが、企業型DCの掛金上限以下である必要があります。
『マッチング拠出』は、従業員の掛金は、会社の掛金を超えることはできませんが、選択制DC制限がありません。
企業型DCの上限を本人が選択して掛金として積立できるようになってますのであえてiDeCoで拠出する必要がなく、メリットはないです。
一言(纏め)
本記事は、iDeCoの新規改正に伴う内容について記載させていただきました。下記制約が撤廃されたことで、多数の方iDeCoへ加入でき、資産を拡大できるようになるお話でした。
- 企業型DCで『マッチング拠出』を実施していない
- 会社が企業型DCの掛金上限金額をiDeCoの掛金上限分引き下げる対応
- ②規約変更を、労使合意する
そして、
マッチング拠出が採用していない会社は、iDeCoへ加入できる!
会社金額の掛金によって、マッチング拠出よりもiDeCoに入るメリットがある!
という2点でした。
企業型DCに加えてiDeCoにも加入するということは、老後資産づくりを加速させることになります。年1回、1000円単位でできますが、『今のうちに資金を貯めて来年に充てられる計画をしてもいいもしれません。』
本日もありがとうございました。
(次回、iDeCo出口戦略について)
➡️【貯蓄型保険デメリット】加入して気づいた解約返戻金制度の失敗談